中高年男性の大企業経営者が、妙齢の女優とツーショット写真。
昭和の時代から延々と繰り返されてきたこの醜悪な構図ですが、一向に下火になる気配のないところが、この国の大企業社会の病理の根深さを物語ります。
この構図が発するメッセージは、ふつうの人間にとっては、次のようなものではないでしょうか。
・当社は、創業以来一度も途絶えることなく中高年男性が最高経営責任者を務め続けていることに、この上ない誇りを持っております。
・自分は、大企業の経営者であれば、人気女優を呼びつけて話相手をさせたうえ、その光景を高額な費用のかかる公刊媒体に、株主に帰属する資金を用いて掲載することには、なんら問題はないと認識しております。
・当社は、ジェンダーによる役割の固定化を推進しております。
・自分は、世の中の動きをわかっていません。
・自分は、社会の価値観の変化を嗅ぎ取る能力が欠如しています。
・当社内には、こうした構図を問題視する社員もいないわけではございませんが、上層部の間違った認識に対して声を上げることはできない体質となってございます。
なんていうんですかねー。
もう、ここまでくると手の施しようもないって域ですよね。
病膏肓に入るとはこのことかと。
自分は病気なんだと自認しない人には、つける薬があってもつけられませんから。