Q18

複数のM&A先をマネジメントする中で、各社でシステムが異なり管理が難しい場合、統一したシステムに切り替えることが望ましいと思いますが、一方で、M&A先にとって過剰なシステムサービスが費用を増加させ、業績悪化につながる可能性もあります。

この点について、M&A先のシステムマネジメントに関する考え方を教えていただけますか?

 

 

A18

もしM&A先が同業種であれば、システムの統一は不可欠です。

さまざまな理由で統一をしないためにM&Aの効果が減殺されるだけでなく、顧客の流出にもつながり、マイナスの効果が発生することも多いので、複数システムの併用は避けるべきです。

そのことで業績悪化が懸念されるというのは、システム費用の査定が甘い(コストをかけ過ぎ、経営者が丸投げしている等)のでなければ、システム以前の深刻な問題が影響している可能性があります。

なお、M&Aにおけるシステムの考え方については、上野善久・著『成熟産業の連続M&A戦略』142-144ページをご覧ください。